─ 36 ─ 人間と文化 水 2  ( 2 単位).対象学部:医,保,歯,薬,工.担当教員:松河 秀哉 所属部局等:高度教養教育・学生支援機構. 開講セメスター: 2 セメスター.科目ナンバリング:ZBH-PCU801J.使用言語:日本語. 1 .‌授業題目:    情報社会と教育 2 .‌授業の目的と概要:    近年のめざましい情報技術の進歩と社会の変化に伴い、教育の前提となる人間観や、教育に用いられる技術は大きく変容してきて おり、その結果として教育の在り方は大きく変容してきた。この授業では、教育に影響を与えてきた心理学のパラダイムの変遷や、 教育に用いられる情報技術の変遷を概観することで、情報社会と教育の関係を考えることを目的とする。 3 .‌学習の到達目標:    行動主義、認知主義・構成主義、社会的構成主義といった各パラダイムにおける学習・教育の意味を理解し自分の言葉で説明でき るようになる。    教育に対する様々な考え方や方法・技術を知ることにより、今まで自身で獲得してきた教育観を相対的に捉え、振り返ることがで きるようになる。    これからの時代に必要な教育について考えることができるようになる。 4 .‌授業の内容・方法と進度予定:    この授業では、行動主義・認知主義・状況的学習論といった、教育が依拠する心理学の理論的枠組みの変化や情報技術の変遷につ いて時系列的に概観しながら、CAI,CSCL など、各理論や技術に基づいた教育のシステム・方法を紹介する。各学習理論に対する 理解が深まるよう、たとえば行動主義を具現化したティーティングマシンや、構成主義的学習観に基づいたプログラミング環境の 体験など、学習理論に関連する体験も適宜取り入れる。また、遠隔教育や、メディアリテラシーなど、教育と情報に関わるトピッ クをいくつか取り上げて紹介する。   第 1 回  情報社会とは   第 2 回  教育学と心理学の関係   第 3 回  行動主義と教育   第 4 回  認知主義と教育   第 5 回  構成主義と教育 1   第 6 回  構成主義と教育 2 (プログラミング環境の体験)   第 7 回  社会的構成主義と教育   第 8 回  状況論と教育   第 9 回  社会的構成主義・状況論と教育(CSCL 環境の体験)   第10回  各学習理論の振り返り   第11回  遠隔教育体験   第12回  教育の道具としてのコンピュータ   第13回  メディアリテラシー   第14回  教育と情報技術の関わり(研究紹介)   第15回  まとめ 5 .‌成績評価方法:    毎回講義の終わりに課す、感想や質問を兼ねた小レポート(60%)と、学期末の最終レポート(40%)による。小レポートについ ては、授業内容の理解程度や意見・質問の深さ・多様性に基づいて評価する。最終レポートについては、授業内でテーマを通知し、 そのテーマに基づいて、授業に関連する知識の理解度や、主張の妥当性・信頼性・独創性を評価する。 6 .‌教科書および参考書:    授業が変わる J・T プルーアー著 松田文子・森敏昭監訳 北大路書房 1997 参考書    授業を変える 米国学術研究推進会議編著 森敏昭・秋田喜代美監訳 北大路書房 2003 参考書    教育工学への招待 新版 赤堀侃司 ジャムハウス 2013 参考書    学習科学 波多野宜余夫・大浦容子・大島純 財団法人 放送大学教育振興会 2004 参考書    デジタル教材の教育学 山内祐平編 東京大学出版 2010 参考書    教育工学とはどんな学問か 坂本昂・岡本敏雄・永野和男編 ミネルヴァ書房 2012 参考書    教育工学における学習評価 永岡慶三・植野真臣・山内祐平編 ミネルヴァ書房 2012 参考書 7 .‌関連 URL: 8 .‌授業時間外学習:    各回の授業の前に、参考文献で次回の授業内容に関わる部分をよみ、予習をしてくること。    また、各回の授業後、授業内容を手がかりとして、参考文献を読みなおし、復習とより深い理解をめざすこと。 9 .‌その他: