─ 74 ─ 社会の構造 水 1  ( 2 単位).対象学部:文系,理,農.担当教員:佐藤 智子 所属部局等:高度教養教育・学生支援機構.開講セメスター: 2 セメスター.科目ナンバリング:ZBS-SSO801J.使用言語:日本語. 1 .‌授業題目:    展開ゼミ】学び合いの技法〜思考を深め、発想を拡げるファシリテーション基礎演習 2 .‌授業の目的と概要:    学ぶ」ということばから、皆さんは、どのような活動や行為をイメージするでしょうか?    私たちは、ひとりでも学ぶことができます。特に大学では、自律的・主体的に学ぶことが求められます。    しかし、私たちは、いつも独りで学んでいるわけではありません。大学は、みんなで学び合う学習コミュニティでもあります。    大学では、サークル活動や自主ゼミ、授業でのグループワークなど、学生同士の「学び合い」を経験する機会がたくさんあります。 大学院生になれば、講義型の授業はほとんどなくなり、大半が「学び合い」の形態へとシフトしていきます。    そうは言っても、特に大学 1 年生の皆さんにとっては、みんなで「学び合う」とはどういうことかよく分からないかもしれません。 あるいは、「学び合う」経験を今まであまりしてきていないと感じるかもしれません。「学び合う」ことにどんな効果や意味がある のか、ピンと来ないという人もいると思います。    ただ単に学生が集まったというだけでは、良い「学び合い」はできません。効果的に学び合うためには、ファシリテーション」= その学びの場をデザインし、信頼関係の構築を促し、対話や議論を引き出し、交通整理すること)を担う役割が必要です。この役 割を担う人のことを、一般的に「ファシリテーター」を呼びます。「ファシリテーター」は、教員や特別な立場の人だけが担うも のではありません。何よりも、「ファシリテーション」のスキルを習得すると、自分自身の思考を深めたり、発想を拡げたりする ことが上手にできるようにもなります。    この授業では、学生同士でも対話や議論を通した「学び合い」が効果的にできるよう、実際に活用できる「学び合い」の技法を練 習・実践します。 3 .‌学習の到達目標:    ① 「学び合い」や、それを促すファシリテーションの意義を理解する。    ② ファシリテーションに関する基本的な知識・スキルを習得する。    ③ 実際のミーティングやワークショップの場において、実践的にファシリテーションができるようになる。 4 .‌授業の内容・方法と進度予定:    第 1 ・ 2 回 オリエンテーション    第 3 ・ 4 回 関係性を構築するチーム・ビルディング    第 5 ・ 6 回 アイスブレイクの意義と方法    第 7 ・ 8 回 効果的な話し合い・学び合いを実現するワークショップ・デザイン    第 9 ・10回 発想を拡げるアイディア・イノベーション    第11・12回 思考を深めるロジカル・ディスカッション    第13・14回 議論を「見える化」するファシリテーション・グラフィック   第15回  総括    ※ただし、受講生の皆さんの状況によって、内容や順序、回数などを調整する場合があります。 5 .‌成績評価方法:    授業への参加度(出席および積極的参加)(30%)    授業時間外に取り組む課題(50%)    最終レポート(20%) 6 .‌教科書および参考書:    協同学習の技法 エリザベス・バークレイほか ナカニシヤ出版 2009 参考書    ワークショップ・デザイン:知をつむぐ対話の場づくり 堀公俊、加藤彰 日本経済新聞出版社 2008 参考書    ロジカル・ディスカッション:チーム思考の整理術 堀公俊、加藤彰 日本経済新聞出版社 2009 参考書 7 .‌関連 URL: 8 .‌授業時間外学習:    毎回、授業時間外に取り組む課題(授業時間内に実施する演習の準備&ふり返りを含む)を出す予定です。 9 .‌その他:    特に予備知識は必要ありませんので、文系・理系問わず、教育や学習に興味があれば受講を歓迎します。